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ごあいさつ(平成23年年頭所感)



日本チェーンストア協会
会 長  亀 井  淳

新年あけましておめでとうございます。平成23年の新春を迎え、年頭のご挨拶を申し上げます。

昨年の個人消費を振り返りますと、夏場の猛暑やエコポイント制度の効果を受けて好調な分野はあったものの、全般的には低調な推移となりました。依然として厳しい経済環境や雇用情勢を背景にして、生活者の先行き不安感は一向に晴れず、節約志向が継続しております。

すでに成熟化した国内消費という環境の中で、今後も我々にとっては困難な状況での経済活動が求められます。しかしながら、GDPの約6割を構成する個人消費が活性化しなくては、日本の経済・社会の明るい展望を描くことはできず、そこにチェーンストアが果たすべき役割は、益々大きくなっていくと思われます。

我々、日本チェーンストア協会会員各社は、各地域におきまして、生活者の皆様お一人お一人が、毎日の暮らしをより楽しく、より快適にするためのお手伝いをさせていただいております。提供する商品・サービスは、衣・住・食の範疇を超え、美や健康、趣味や遊びなどと幅広く生活に密着しており、現在のような情勢だからこそ、我々に対する生活者のご期待は、ますます高まっていると強く実感しております。

現在、そのご期待は店頭の商品・サービスにとどまらず、環境問題や安全・安心に対する取り組みに対しても、一層の高まりを見せております。これらの課題は、地域に根差した活動を行う企業にとっての社会的責任でもあり、各社がお互いに自由経済社会の中で競争と協調を共存させることによって、より社会に貢献できるものと思われます。当協会は、今後ますます重要になるこういった協調分野におきまして、大きな役割を担ってまいりたいと考えております。

例えば、我々が直面する生産性向上のテーマに対しましても、標準化などによってサプライチェーン全体の無駄を省いていくことは、ひいては生活者の皆様の利益にもつながってまいります。また、各社の事業活力を損なう様々な規制の緩和・改革や日本経済の高コスト構造の是正を政府等に働き掛けていくことは、チェーンストア各社の共通の課題です。協会としては、こうした業界や企業の垣根を超えた協調の取り組みに対し、積極的に活動してまいります。

ところで、こうした各社及び協会の活動を支える景気や消費は、個々の企業の努力だけで回復できるものではありません。政府におかれましては、国民の先行き不安感を一刻も早く一掃させ、個人消費の活性化につなげるべく、新経済成長戦略の実現と社会保障制度の立て直しを始めとした適切な政策を強力に推進していただきたいと思います。

最後に、皆様には本年も引き続き、変わらぬご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。皆様のますますのご健勝とご発展を祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

以上

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