選考委員の感想

  • 清水信次
    日本チェーンストア協会会長 株式会社ライフコーポレーション 代表取締役会長兼CEO
    プロフィール

    大正15年生まれ。第二次世界大戦において陸軍特別幹部候補生、本土防衛特別攻撃隊として出撃命令を受けるも、昭和20年8月15日の終戦により助かる。復員後、清水商店を設立し、昭和31年に現(株)ライフコーポレーション設立。現在も代表取締役として舵を取る。昭和61年に日本チェーンストア協会6代会長就任。そして、平成23年に日本チェーンストア協会22代会長として再登板し、現在に至る。その他要職を多数現任。満89歳。

    作品の中に含まれるありがたいお言葉やご助言。

    今回もこれまで同様、全国から多くの作品をお寄せいただきましたこと、深く感謝申し上げます。ご応募いただいた作品ひとつひとつが店舗で働く人たちに対するお手紙のようにも思われ、子どもからご高齢の方まで、たくさんの方々のお言葉は、より良いお店になるための指針です。それほど、お寄せいただいた作品には、ありがたいお言葉やご助言がたくさん詰まっていると実感いたしました。皆さまからの声を励みにし、これからもお客さまに喜ばれる店づくりに会員企業一丸となって取り組んでいきたいと思います。

  • 仲畑貴志
    コピーライター
    プロフィール

    1947年京都市生まれ。コピーライター。カンヌ国際広告映画祭金賞、東京ADC賞など多数受賞。 東京コピーライターズクラブ会長であり、日本広告界を代表するコピーライター。 代表作は、「おしりだって、洗ってほしい」(TOTO)、「目の付けどころが、シャープでしょ」(シャープ)、「ココロも満タンに」(コスモ石油)、「アデランスは誰でしょう。」(アデランス)など。 毎日新聞社の人気連載「仲畑流万能川柳」の選者も務めている。

    消費者がお店のどこに価値を見出しているか。

    応募作品を審査していると、「笑顔」とか「挨拶」とか、「店員の態度」とか、そういった言葉をよく見かけました。川柳を書く人はそれぞれ興味のあるテーマで創作するわけだから、出てくる言葉は、お店で消費者が気にかけているところ。もちろんいい商品があったり、買いやすさ、品質は前提にあってのことですが、消費者がお店のどこに価値を見出しているかが良くわかりました。お店側は、作品からキーワードを汲み取っていい店づくりにつなげていけると良いと思います。

  • やすみりえ
    川柳作家
    プロフィール

    全日本川柳協会会員。川柳人協会会員。文化審議会国語分科会委員。
    大学卒業後、本格的に川柳の世界へ。恋を題材に詠んだ句が幅広い世代から人気を得る。抒情的川柳を提唱し、現在多数の企業や市町村の公募する川柳の選者・監修をつとめるかたわら、全国各地で初心者向けの川柳教室を開催。
    著書に句集「ハッピーエンドにさせてくれない神様ね」(新葉館)「50歳からはじめる俳句・川柳・短歌の教科書」監修(土屋書店)他。

    お買い物を楽しんでいる子どもならではの目線。

    最終選考会では、一般の部、小学生の部ともに、やっぱりお買い物って楽しいなっていう、とても良いイメージを持たせてくれる作品が選ばれたと思います。特に注目していたのが小学生の部。例えばレジ前であっても、商品の棚を眺めていても、子どもならではの目線が、大人の作品とはまたひと味違って印象に残りました。お買い物の場面を通して、子どもから大人まで川柳を詠むことができるんですね。作品の表現の幅が広がりを持つコンテストになったと思います。

  • 上大岡トメ
    イラストレーター
    プロフィール

    東京生まれ。東京理科大学で建築を学ぶ。一級建築士。山口県在住。二人の子を持つ母で、日常生活を楽しくする観点から本を製作。子育てや料理関連の著書もあり。 100万部を超えるベストセラーとなった『キッパリ! たった5分間で自分を変える方法』(幻冬舎文庫)、他、『のうだま2 年齢とともに記憶力が衰えるのはウソ!」(池谷裕二氏と共著 幻冬舎)『トメさんちの前向きごはん』(メディアファクトリー)『これでもかーちゃんやってます 』(筑摩書房)がある。

    家族の雰囲気が、想像できておもしろい。

    今回、小学生の部がすごく良かったです。本当に子どもってよく見ているんだなぁとか、川柳のひと言で家族の雰囲気が想像できてしまうっておもしろいなぁとか、そういったことを感じさせられる句が際立っていたと思います。あと、応募作品を見ていると「世の中みんなやせたいんだ、ダイエットしたいんだな」って、すごく痛感しました。個人的には「休肝日なのに珍味の特売日」ってのがすごくツボに入って、おもいきり笑ってしまいました。

日本チェーンストア協会 総務委員長・中部支部長 鈴木 芳知

昨年の応募作品と比べて今回のコンテストでは時事ネタの多さを感じました。消費税やアベノミクスといった言葉がよく使われており、上手に世相が反映されていました。来年はどんなネタが多くなるのか、今からとても楽しみです。小学生の部の作品では、親子で一生懸命に考えられたのか、前回より非常にレベルが上がっていたように感じます。次は、お父さん、お母さんが子どもと一緒に取り組める親子賞というのもアリだと思いました。

日本チェーンストア協会 広報委員長 村井 正平

小学生の部の作品を選考していて改めて気づかされたのが、生活をあずかっているお母さんの厳しさです。価格に対する厳しさだけでなく、商品を見る目や、良い悪いを選別する厳しさというのを痛切に感じました。そして、逆に世のパパたちのだらしなさも見て取れました。これからの時代、お店としての狙い目はパパなのかな?と考えながら作品を楽しく拝見させていただきました。たくさんのご応募、ありがとうございました。

日本チェーンストア協会 北海道支部長 出戸 信成

今回もたくさんの川柳を投稿していただいたことに、改めて感謝を申し上げます。日々、お客さまをお迎えしている側として、毎回多くの気づきをいただいております。今回特に印象として残っておりますことは、継続する地域でのおつきあいでした。手を引かれてご来店していたお子さんが成長の過程の中で、あるいは商品への関心も異なり、また一緒にご来店される方も変わるという当たり前のことではありますが、単に「来店客数」とカウントするにはあまりにも多くの背景があることを感じさせていただきました。何代にもわたって愛されるお店づくりをめざして、日々の営業に励んでいこうと多くの作品に励まされました。ありがとうございます。

日本チェーンストア協会 東北支部長 大髙 善興

第3回を数える今回のコンテストにも、実にたくさんのお客さまから優れた作品のご応募をいただき、心より御礼申し上げます。弊社では、目下、お客さまや地域のニーズにきめ細かく対応した品揃えやお店づくりに取り組んでいますが、作品を通じてさまざまな世代や地域で異なる率直なお声に触れて、改めてその取り組みの大切さを実感いたしました。また、今回の最高齢の応募者は100歳のお客さまと伺いましたが、つい先日、ご高齢の方の見守りや支援活動に関する協定を福島県と結んだところです。ご高齢のお客さまとどのように向き合っていくのかは、これからの日本の社会にとって大変重要な課題です。今後のコンテストにおいてますます応募が増えるであろうご高齢のお客さまに向けて、この川柳コンテストの大きな目的である“笑顔”と“元気”をたくさんお届けできるように、川柳コンテストの発展と魅力ある品揃え・お店づくりに精進してまいりたいと思います。

日本チェーンストア協会 関東支部長 上田 真

読めば読むほどに面白く、一句一句、家族のしあわせな生活が垣間見えるかのような作品の数々に思わず笑みがこぼれてしまう自分が居りました。また、ユーモアあふれる作品の中に日々のお買い物に対しお客さまが求めるものが散りばめられており、ハッとさせられる句も多く、チェーンストアの課題も痛感いたしました。そして、小学生の部も非常に興味深く、お買い物を通して家族のコミュニケーションが育まれることの素晴らしさを実感し嬉しく思いました。来年もまた、多くのすばらしい作品に出会えることが今からとても楽しみです。

日本チェーンストア協会 関西支部長 大桑 堉嗣

私は今年初めて選考委員として参加させていただきましたが、全国各地幅広い年代の方々からこれほど多くのご応募をいただいていることに驚きました。一句一句読ませていただいていると、お客さまからのご意見・ご感想を頂戴しているようで、「お客さまの立場に立った店づくり」のための大変貴重なアドバイスをいただくことができました。また、安売りをテーマにした句や食の安全に関する句からは、これらに対するお客さまの関心の深さを改めて実感し、ご期待に添えるよう努力しなければと身の引き締まる思いになりました。

日本チェーンストア協会 中国支部長 山西 泰明

全国のお客さまから7万5千句ものすばらしい作品の応募をいただき、ありがとうございます。今回は新たに「感謝賞」が加わり、店舗で働く側からすると非常に温かい、心のこもった内容のものが多く、とても楽しい気持ちにさせていただきました。消費増税による駆け込み需要、インフレによる脱価格競争、消費の二極化など私どもチェーンストアの環境はこれまで以上に変化しています。この変化を顕著に反映しているのがこのお買い物川柳になると思われますので、今後も末永く開催され、心温まる作品を見れることを期待しています。

日本チェーンストア協会 四国支部長 尾﨑 英雄

今回も幅広い年代の方々からご応募いただいた、たくさんの川柳を楽しく選考させていただきました。チェーンストアを舞台にした「日常」がユーモアを交えながら、鋭く表現されており、あらためて気づかされることも多くありました。とりわけスタッフに対する「感謝」は私どもにとってこれからの励みになります。今後もお客さまとのコミュニケーションを大切にしながら、毎日のくらしに笑顔と元気をお届けできるよう一層の努力を続けてまいりたいと思います。

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